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    誌上対決 ロボットVS職人社長 2013.8.12・19<3> 日経ビジネスの特集記事(19)

    • 2013.08.15 Thursday
    • 14:00
    日経ビジネスの特集記事(19)

    誌上対決 ロボットVS職人社長 2013.8.12・19

    俺の仕事は消えない

    前回はSF的な予測でありながら、ロボット化によって人間が行なってきた

    仕事が減っている現実を見てきました。

    最終回は、5つの誌上対決でロボットVS職人社長でどちらが勝利するかお伝えします。

    また、「30年後も食える仕事」についてもご紹介します。


    第1試合 ラーメン作り対決

    博多一風堂創業者 河原成美氏 VS 麺茹でロボット

    麺茹でロボットにはできない3つのポイント

    1 茹で時間の調節

    2 スープ作り

    3 湯切り


    米コンサルティング会社、A.T.カーニーの梅澤高明・

    日本代表は次のように説明しています。

    「どんな作業もデータ化、論理化できれば

    AI(人工知能)」による代行が可能になる。逆に、論理化できない

    ものは自動化が難しい。」



    判定人を務めるラーメン評論家の石神秀幸氏も、職人有利の判定人を

    下しました。

    「麺茹で時間の調整は、今後機械が進化すれば

    無人化の可能性はある。だが、麺と同様にラーメンの味を左右する

    スープ作りは、数十年後も人間でないと無理。湯切りの完全な

    機械化が難しいのは言うまでもない。」



    博多一風堂創業者 河原成美氏の勝利


    第2試合 ホテル運営対決

    星野リゾート社長 星野佳路氏 VS 全自動ホテル

    全自動ホテルにはできない2つのポイント

    1 顧客の顔色をうかがう

    2 自然な笑顔


    星野社長が追求するのは、心配りの行き届いた、

    日本ならではのホスピタリティーだ。



    「不気味な谷」という現象

    ロボット工学の第一人者、東京工業大学の森政弘・名誉教授が1970年に提唱したものです。

    「人型ロボットに対し人はリアルになればなるほど親近感を

    高めるが、一定以上、人間に近づくと、逆に不気味に感じるようになる。

    人に不快感を与えないアンドロイドを作るためには、人間と100%同じ表情、

    動きをするマシンを開発する必要がある」という主張だ。



    星野リゾート社長 星野佳路氏の勝利


    第3試合 投資対決

    ロジャーズホールディングス会長 ジム・ロジャーズ氏 VS 自動投資ソフト

    投資ロボットにはできない3つのポイント

    1 割安銘柄の発掘

    2 “前代未聞”への挑戦

    3 第六感での売買


    金融問題に詳しい野村総合研究所・未来開発センターの大崎貞和・主席研究員は

    次のように結論を下しています。

    「決められたことしかできないコンピューターに対し、

    人間は複雑な事象を組み合わせて、株価を評価したり、突発的事態に

    対応したりできる。特定の分野で投資の自動化は進んでいくが、

    すべてのトレーダーが淘汰されるわけではない」。



    ロジャーズホールディングス会長 ジム・ロジャーズ氏の勝利


    セミファイナル 宮大工対決

    鵤(いかるが)工舎創設者 小川三夫氏 VS 大工ロボット

    大工ロボットにはできない2つのポイント

    1 木の癖を読む

    2 人間の錯覚の計算


    建設ロボットに詳しい芝浦工業大学の油田信一・特任教授はこのように言っています。

    「莫大なコストをかければ、将来的に、例えば目の錯覚の矯正

    などは自動プログラムで対応できるかもしれない。だが、神社仏閣といった

    限定市場向けにそれだけの予算を投じ、自動システムを開発する企業、技術者

    はまず現れない。その意味で50年後も宮大工の技術は生き残る」



    鵤(いかるが)工舎創設者 小川三夫氏の勝利


    メーンイベント 実演販売対決

    ジャパネットたかた社長 高田明氏 VS ビッグデータ&司会ロボ

    ビッグデータ+ロボットにできない3つのポイント

    1 新たなヒット商品の発掘

    2 潜在的魅力の発見

    3 顧客を引きつける話し方


    日経ビジネスは次ように述べています。

    近い将来、高田社長以上に正確で流暢な商品説明を

    する司会ロボが現れる可能性は高い。だが、「目の前に存在しない相手を

    心に映す」などという、ごく限られた人間にしかできない芸当を

    アンドロイドができるようになるのは、はるか未来の話となるだろう。



    ジャパネットたかた社長 高田明氏の勝利


    ロボットVS職人社長 5番勝負は、職人社長の5戦全勝で幕を閉じました。


    30年後も食える仕事

    日経ビジネスは、5番勝負の結果から見えた「数十年後も人間の手に残る仕事」を

    まとめています。

    4つに分類しています。

    機.蹈椒奪箸砲茲訛綢悗難しい仕事

    供ー動化のニーズがない仕事

    掘ゝヽ2充匆颪琉飮に必要な仕事

    検.蹈椒奪箸砲笋辰討曚靴ない仕事


    それぞれの例を2〜3挙げます。

    機.蹈椒奪箸砲茲訛綢悗難しい仕事

    映画監督 医師 作家


    供ー動化のニーズがない仕事

    経営者 政治家 プロスポーツ選手


    掘ゝヽ2充匆颪琉飮に必要な仕事

    コンピューター技術者 ロボット技術者


    検.蹈椒奪箸砲笋辰討曚靴ない仕事

    看護師 俳優 スポーツインストラクター


    日経ビジネスは最後に次のように述べています。

    個人は、どんな職業であれ、機械化されないスキルをひたすら

    磨くしかない。




    今回の特集記事を読んで、私が考えたのは、「暗黙知」と「形式知」の違いです。

    経験に裏打ちされた技術(暗黙知)は、マニュアル化(形式知)しにくいので、

    ロボット化は困難なのではないか、ということです。


    どんなに詳細なマニュアルを作成しても、すべての状況に対応することは

    できません。規定されていないことはできない、ということになります。

    現実には、「想定外」のことは必ず起こります。

    しかし、経験則を無視してはならないのです。


    「ハインリッヒの法則」を考えてみましょう。

    1つの大きな事故が起きる背後には、29のかすり傷程度の事故があり、

    その背後には300のヒヤリとした経験がある、というものです。

    これは経験則です。そうしたことにどう対応するのかは人間が自ら考えることです。


    話は戻りますが、マニュアル化できないことでも大原則が書かれた「クレド」

    の使い方次第では、柔軟に対処できるのでは、と思います。

    リッツ・カールトンホテルなどで実施されている「クレド」には具体的なことは

    書かれていません。個人個人がその都度、自分で判断し行動することを求めています。

    そして、企業はそのことを奨励するために支援しています。

    そうした顧客への「おもてなし」(ホスピタリティー)を第一に考え、実践する

    ための労使の信頼関係を築くことが大切だ、と思いました。



     誌上対決 ロボットVS職人社長 を最初から読む


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    誌上対決 ロボットVS職人社長 2013.8.12・19<2> 日経ビジネスの特集記事(19)

    • 2013.08.15 Thursday
    • 13:55
    日経ビジネスの特集記事(19)

    誌上対決 ロボットVS職人社長 2013.8.12・19

    30年後、消える仕事・残る仕事

    前回は、ロボットが私たちの身近でも使われている例をお伝えしました。

    今回は、「専門家に聞いた今後数十年で自動化可能な仕事」についてお伝えしていきます。

    ゾッとするような主張をしている学者が米国にいます。

    「今後数十年で、世界中の全雇用の50%、20億人分の仕事が

    機械化でなくなる」。米国にそんな主張をしている学者がいる。

    シンクタンク、米ダビンチ・インスティチュートの創設者、

    トーマス・フライ氏だ。




    「2030年雇用半減説」だそうです。そんなに先の話ではありませんね。

    日経ビジネスはフライ氏の説をまとめていますので、ご紹介しましょう。

    フライ氏によれば、機械化による“雇用大減少”は、

    主に4つのキーテクノロジーの進化で幕を開ける。マイクログリッド、

    自動運転、3D(3次元)プリンター、そしてロボットだ。



    (1)マイクログリッド技術で大規模発電所や石油化学工場などのメンテナンスなどの

    仕事が減る。

    (2)自動運転技術で、職業ドライバーが減る。事故の減少によって、警察や裁判社、

    医師、看護師の仕事も減る。

    (3)3Dプリンターの普及で、自分で洋服などを作れるようになり、製造業や小売業

    の雇用が減る。

    (4)ロボットが高性能化し、3K(キケン、キタナイ、キツイ)労働者が機械に肩代わり

    され、仕事の多くが減る。


    非現実的な話で、眉唾ものと感じたかもしれませんが、日本にも同様な主張を掲げる

    学者がいるそうです。宇宙物理学者、神戸大学の松田卓也・名誉教授はその1人だ

    そうです。

    「第3の失業の波」と表現しています。

    「第1の失業の波は、18〜19世紀の産業革命で、多くの農民が

    失業した。第2の波は1960年代以降のオートメーション化で、相当数の工場労働者

    が職を失っている。これから始まる第3の波は、コンピューターや人工知能の進化

    による失業。あおりを受けるのは高等教育を受けたホワイトカラーだ」。

    松田名誉教授はこう予測する。




    「失業の波」には3種類あるといいます。

    機屮蹈椒奪伐宗廚婆疑猷修垢訖Χ

    供屮灰鵐團紂璽拭鴫宗廚婆疑猷修垢訖Χ

    掘峇存技術の発達」で無人化する職業

    それぞれに属する職業を3〜4件ご紹介しましょう。

    機屮蹈椒奪伐宗廚婆疑猷修垢訖Χ箸離勝璽鵑任蓮

    消防官      米海軍調査研究所が火災現場専用ロボを開発

    介護福祉士    理化学研究所と東海ゴム工業が介護支援ロボ「RIBA」を開発

    薬剤師      ウィンディー(福岡市)が薬局向け薬剤自動ピッキングロボットを開発中

    スポーツインストラクター 神奈川工科大学が体操インストラクターロボを開発中


    供屮灰鵐團紂璽拭鴫宗廚婆疑猷修垢訖Χ箸離勝璽鵑任蓮

    ファッションデザイナー 島精機製作所(和歌山市)が自動デザインシステム
                「SDS−ONE」を開発

    弁護士・司法書士    判例分析ソフト、債務整理ソフトなど各種業務効率化ソフトが
                開発中

    翻訳家         各種自動翻訳システムが既に実用化


    掘峇存技術の発達」で無人化する職業のゾーンでは、

    電力会社のエンジニア  マイクログリッド技術の進化により無人化進む

    パイロット       自動運転技術の進化により無人化進む

    工場労働者       3Dプリンターの普及により社会的需要が減る
     

    暗い話ばかりではありません。

    もっとも、フライ氏が試算する仕事の消滅率はあくまで

    50%であるように、技術が進化しても、すべての仕事がロボットに

    直ちに取って代わられるわけではない。




    次回は、遠い将来まで、人間の手に残る仕事とはどのようなものなのか、

    そして30年後も食える仕事についてお伝えします。



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    誌上対決 ロボットVS職人社長 2013.8.12・19<1> 日経ビジネスの特集記事(19)

    • 2013.08.15 Thursday
    • 13:50
    日経ビジネスの特集記事(19)

    誌上対決 ロボットVS職人社長 2013.8.12・19

    30年後、消える仕事・残る仕事

    仕事はここまで減る

    日経ビジネスは、本号でロボットが職人にどこまで迫れるか、

    というテーマで誌上対決しています。

    必ずこうなる、ということではありませんが、一考に値します。

    あなたもご一緒にお考えください。

    もし、明日あなたの仕事がロボットに取って代わったら、

    どうしますか? SFの話ではなく、そうした現実はすぐそこまで

    迫って来ているのです。


    牛丼業界で苦戦が続く吉野家で、今大きな変化が起こっています。

    人の手で提供されていたすべてのサービスが、一部ロボットに

    置き換わっているのです。

    現在、全国約1150カ所ある吉野家の店舗の9割弱で、

    丼にご飯をよそっているのは人間ではない。食品機械メーカー、

    鈴茂器工が開発したご飯盛りつけロボ「GST−RSC」だ。



    このロボットがもたらしたメリットは大きく分けて2つあります。

    1つは教育コストであり、もう1つはスピードです。

    盛りつけの無人化は強力な経費削減効果を吉野家に

    もたらす。1つは教育コスト。超スピード盛りつけは「ベテラン

    従業員がOJT(職場内訓練)で指導するが、機械化すればその

    手間がゼロになる」(吉野家企画本部の吉村康仙氏)。

    また、吉野家の場合、10gまで多めにご飯を盛ることが許されて

    いるが、牛丼業界では、たとえ10gでも1年間余分に盛り続ければ

    1店舗100万円のコストアップになるというのが定説。

    機械化すれば、こうした無駄も確実に減らせる。



    鈴茂器工では2003年の1号機開発以降、改良を重ね、

    GST−RSCの1杯当たりの盛りつけ速度は2.4秒と、もはや

    吉野家のベテラン店員(約2秒)と比べても全く遜色がない。




    一度、ロボットを含めたシステムを導入すると、24時間働き続けるため、

    人件費削減に大いに寄与することになります。言い換えますと、1店舗

    当たりの従業員を減らすことができることになります。そのことによって

    新店舗に人員を回すことも可能になります。


    今や、アマゾンを知らない人はいないのではないか、というくらい

    アマゾンは日本社会に浸透しています。

    本だけでなく、あらゆるものが発注後、早ければ翌日に届き、

    しかも安いためユーザーは頻繁に利用します。


    アマゾンは売上増加に伴う配送の遅れを防ぐため、

    そして同業他社にさらに差をつけるため、

    倉庫内のスピードアップを目指し、自走式ロボットのメーカー、

    米キバ・システムズを買収しました。

    キバはボストン近郊に本社を置く2003年。設立のベンチャー企業。

    開発したロボットは、受注した商品の棚まで自走し、棚ごと担当者の元へ最短

    ルートで運んでくるもので、既に衣料品の米ギャップや玩具小売りの米トイザ

    ラスなどで採用実績がある。



    今までロボットの導入は、自動車などの製造現場や、

    危険なため人間に代わって作業する現場でした。


    今では食品業界や流通業界だけでなく、広範囲にわたる導入実績があります。

    イチゴ栽培にもイチゴ収穫ロボットがあるそうです。

    イチゴ収穫ロボットが存在する。

    開発したのは、果物の自動選別機などを開発するシブヤ精機(浜松市)。

    CCD(電荷結合素子)カメラでイチゴの色づき具合を判別し、食べ頃の

    イチゴが見つかれば、刃がついたロボットの指が伸び摘み取る。無論、

    ロボットだけに、24時間、昼夜を問わずの稼働も不可能ではない。




    次回は、今後数十年で自動化可能な仕事は何か、というテーマでお伝えします。



     続きを読む




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